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学会誌

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2013年


2013年9月
37巻3号




pdf
6300KB
目次  (pdf 104KB)

第35回日本基礎老化学会シンポジウム
 プログラム、発表抄録  (pdf 790KB)
 
総説
 疾患における小胞体ストレスの役割  浅田梨絵、今泉和則 (pdf 1200KB)

総説
 二光子顕微鏡を用いた脳循環イメージング   堀田晴美 (pdf 1800KB)

総説
 健康長寿への挑戦 —長寿者プロテオミクスが明らかにするものとは— 
三浦ゆり、遠藤玉夫 (pdf 936KB)

トピックス <第36回日本基礎老化学会大会奨励賞受賞>
 カロリー制限が白色脂肪組織における脂肪酸合成に及ぼす影響の経時的解析
土屋 拓郎、 沖田 直之、 須藤 結香、 樋上 賀一  (pdf 875KB)

トピックス <第36回日本基礎老化学会大会奨励賞受賞>
 糖化ストレスを抑制して血管を若く保つ  
城愛理、南学正臣、稲城玲子 (pdf 912KB)

トピックス <第36回日本基礎老化学会大会奨励賞受賞>
 老化促進モデルマウス(SAM)の促進老化・短寿命を規定する非同義置換の網羅的探索
谷澤 薫平、田中 雅嗣 (pdf 850KB)

対談
 前対談の「細胞老化に意義はあるか」をめぐって;コメント応酬鼎談
三井洋司、後藤佐多良、高木由臣、重本和宏 (pdf 770KB)

学会報告
 第36回日本基礎老化学会を終えて  森 望 (pdf 836KB)

学会報告
 第28回日本老年学会総会 合同選抜ポスターセッション優秀賞受賞  
堀田晴美 (pdf 755KB)

学会見聞録
 第36回基礎老化学会に参加して  樋上 賀一 (pdf 728KB)


 基礎老化学会サーキュラー 第97号 

疾患における小胞体ストレスの役割

浅田梨絵、今泉和則
広島大学大学院 医歯薬保健学研究科 分子細胞情報学

膜結合型タンパク質や分泌型タンパク質は小胞体内に一旦運び込まれ、様々な修飾を受けて機能をもったタンパク質へと成熟していく。細胞内外からの様々な刺激によりこの成熟過程が阻害され、小胞体内に異常な構造をとった不良タンパク質が蓄積し、細胞にダメージを与える(小胞体ストレス)。小胞体ストレス状態が持続すると、細胞はアポトーシスを起こし死んでしまう。そこで細胞には小胞体ストレスから回復するための防御システムである小胞体ストレス応答が備わっている。近年の研究より小胞体ストレス応答は防御システムとしてだけではなく、代謝や細胞の分化・成熟などに関わっていることがわかり、多様な生命現象において小胞体ストレス応答が重要であることが明らかにされた。そのために小胞体ストレスとその応答機構は様々な組織における疾患の発症と深く関連していることが考えられる。本稿では、小胞体ストレスと疾患をテーマに最新の知見を紹介する。

キーワード:Endoplasmic reticulum stress, Unfolded protein response, Neurodegenerative disease, Diabetes mellitus, Osteogenesis imperfecta and achondroplasia

二光子顕微鏡を用いた脳循環イメージング

堀田晴美
東京都健康長寿医療センター研究所・老化脳神経科学研究チーム・自律神経機能

認知機能に重要とされる前脳基底部マイネルト核の刺激は、血圧や脳代謝に影響を与えずに、新皮質の血流を著しく増加させる。しかし、これまで脳実質内の動脈の反応をin vivoで直接観察することは困難であり、新皮質内部のどの深さにあるどのような血管が拡張して血流増加をもたらすかはわかっていなかった。我々は、近年開発された二光子顕微鏡を用いる事により、マウス前頭葉新皮質実質内の動脈を脳表から800 μmの深さ(V層中央部)までイメージングし、マイネルト核の電気刺激と高炭酸ガス刺激による直径の変化を調べた。その結果、マイネルト核の活性化によって新皮質層特異的な、特有の動脈拡張反応が起こることを見出した。この反応は、動脈自体の性質の違いではなく、マイネルト核からのコリン作動性投射密度の違いに基づく反応らしい。

キーワード:Cerebral blood flow, cerebral artery, nucleus basalis of Meynert, cortical layers, two-photon microscopy

健康長寿への挑戦 —長寿者プロテオミクスが明らかにするものとは—

三浦ゆり、遠藤玉夫
東京都健康長寿医療センター研究所・老化機構研究チーム・プロテオーム

筆者らは、超百寿者血漿タンパク質のプロテオミクス解析を行い、Paraoxonase/arylesterase 1などの抗酸化活性をもつタンパク質が減少し、逆に、Haptoglobin、α1-Microglobulin、Clusterinなどの酸化ストレスによって増加することが知られているタンパク質が増加することを報告した。これらは超百寿者で生体内の酸化ストレスが亢進していることを示すと考えられる。そこで、本稿では「健康長寿と酸化ストレス」「健康長寿と糖鎖修飾」に焦点を当て、加齢によるタンパク質変化や糖鎖修飾の変化を解析した研究を紹介する。

キーワード:超百寿者、酸化ストレス、プロテオミクス、グライコミクス、糖鎖修飾


     
2013年5月
37巻2号




pdf 前半
目次
 ~プログラム
2651KB



pdf 後半
発表抄録
 ~学会報告
2220KB
目次  (pdf 25KB)

第36回日本基礎老化学会大会 ご挨拶  (pdf 658KB)

 開催概要

 会場周辺図および交通案内

 会場案内図 

 参加者・発表者へのご案内

第28回日本老年学会総会合同 プログラム  (pdf 359KB)

第36回日本基礎老化学会大会 プログラム  (pdf 436KB)

第36回日本基礎老化学会大会 発表抄録  (pdf 1847KB)

第36回日本基礎老化学会大会 賛助団体芳名  (pdf 29KB)

学会報告
 第34回日本基礎老化学会シンポジウム   磯部 健一  (pdf 367KB)


 基礎老化学会サーキュラー 第96号 


2013年2月
37巻1号




pdf 前半
総説
 ~トピックス
4105KB




pdf 後半
対談
 ~お知らせ1485KB
総説
 サーチュインと老化   來生(道下)江利子  (pdf 581KB)

総説
 細胞内異常タンパク質凝集体の細胞間伝播:神経変性疾患の病態進行に関する新たなメカニズム
     野中 隆,長谷川成人  (pdf 530KB)

トピックス
 ミトコンドリア酸化ストレス発生電子伝達系複合体II変異モデルの解析   石井恭正  (pdf 993KB)

トピックス
 エボジアミンは肥満とインスリン抵抗性を改善する
     山下 均、王 挺、楠堂達也、竹内 環、李 勇学、喬 善楼、紺谷靖英、森 望  (pdf 422KB)

トピックス
 食にまつわる老化関連疾患―疾患に学ぶ抗老化食-   白井厚治  (pdf 410KB)

対談
 細胞老化に意義はあるか   三井洋司、後藤佐多良  (pdf 656KB)

学会報告
 2012 Spring conference of the Korean Society for Gerontology and the 11th Korea-Japan Gerontologist Joint meetingに参加して   
堀田晴美  (pdf 157KB)
 2012 Cold Spring Harbor Laboratory Meeting on Molecular Genetics of Agingを終えて
松田剛典、丸山光生  (pdf 217KB)

研究室紹介
 東京都健康長寿医療センター研究所 老化機構研究チーム 老化バイオマーカー研究グループ
伊藤雅史  (pdf 197KB)

書評
 「健康に老いる〜老化とアンチエイジングの科学」後藤佐多良著   丸山直記  (pdf 98KB)

お知らせ
 第36回日本基礎老化学会大会のご案内   森 望  (pdf 175KB)


 基礎老化学会サーキュラー 第95号

サーチュインと老化

來生(道下)江利子
第一三共株式会社・研究開発本部・先端医薬研究所

サーチュインは長寿遺伝子とよばれ、いまや科学に直接たずさわる者だけではなく一般の人々にも広く知られる存在となった。サプリメントや薬、また食事制限などでサーチュインを活性化させることで健康長寿を目指す試みがなされている。そして世界中の研究者がこの領域にこぞって参入したことから、競争はますます激しくなり、新しい知見がつぎつぎと見出されている(図1)。しかしその一方でNatureなどの一流誌にサーチュインの過去の研究を覆すnegative dataが掲載され、またそれに応酬する形で論文が出されるなど前例のない事態がおきている。本稿では、サーチュイン発見の歴史と最新の研究の動向を紹介する。

キーワード:Sirtuins, Longevity, Calorie restriction, Age-associated diseases, Deacetylase

細胞内異常タンパク質凝集体の細胞間伝播:神経変性疾患の病態進行に関する新たなメカニズム
     
野中 隆,長谷川成人
東京都医学総合研究所・認知症プロジェクト・病態細胞生物学研究室

神経変性疾患の発症に関与する細胞内異常タンパク質が細胞間を伝播するという興味深い知見が,最近相次いで報告されている。それらの研究成果は,アルツハイマー病(AD)におけるタウやパーキンソン病(PD)・レビー小体型認知症におけるαシヌクレインなどの細胞内凝集体が,プリオン病におけるプリオンのように細胞間を伝播し,そこで更なる凝集を引き起こす凝集核(シード)として機能し,その結果,新たな凝集体が次々に脳内に拡がることを示唆する。細胞内異常タンパク質の伝播を抑制することは,新たな神経変性疾患の治療戦略を考える上で,今後重要なファクターとなる可能性が高い。

キーワード:tau, alpha-synuclein, TDP-43, propagation, prion