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学会誌

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2008年11月
32巻4号



pdf 全体
4031KB
第30回日本基礎老化学会シンポジウム (pdf 220KB)
 プログラム
 発表抄録

追悼文
 黒田行昭先生の突然の御逝去を悼む  加治和彦 (pdf 247KB)

総説
 加齢におけるブドウ糖代謝の意義  橋爪潔志 (pdf 1038KB)

総説
 皮膚の加齢変化  小林裕太、Sultana Razia (pdf 421KB)

トピックス
 加齢性神経変性に対するミクログリアの機能解明にむけて
  石井さなえ、千葉陽一、梅垣宏行、井口昭久、河村則子、
  吉川圭介、古川絢子、武井史郎、細川昌則、島田厚良 (pdf 360KB)

学会報告
 The 8th Korea-Japan Gerontologist Joint Meeting  森 望 (pdf 464KB)

学会報告
 The 8th Korea-Japan Gerontologist Joint Meeting  柴加奈子 (pdf 79KB)

学会報告
 日本基礎老化学会第31回大会を終えて  樋口京一 (pdf 102KB)

随筆
 老化研究事始めーーー最大寿命の延長はどの遺伝子に  三井洋司 (pdf 130KB)

研究室紹介
 東京都老人総合研究所・老化ゲノムバイオマーカー研究チーム・運動器の老化  重本和宏 (pdf 409KB)


 基礎老化学会サーキュラー 第80号

加齢におけるブドウ糖代謝の意義

信州大学大学院医学研究科加齢病態制御学
橋爪 潔志

要約
ブドウ糖代謝は中枢神経系維持に必須である。このブドウ糖代謝は加齢とともに低下する。この低下に対し適応機能として内分泌機構や交感神経系を介した血糖値上昇が展開される。抗酸化ストレスにもブドウ糖代謝は要求されるため、加齢に伴う血糖値の上昇は抗加齢現象の一つであると考えても差し支えない。

キーワード:ブドウ糖代謝、酸化ストレス、メタボリック症候群、内分泌による加齢適応、高次中枢

皮膚の加齢変化

小林裕太、Sultana Razia
島根大学医学部基礎看護学講座

要約
高齢者では一般に皮膚が乾燥する方が多く、その程度は加齢と共に増悪する。かゆみを伴う場合がしばしばあり、老人性掻痒症と呼ばれる。かゆみに加え、灼熱感、ヒリヒリする痛みやツッパリ感を訴えられることもある。高齢者皮膚では真皮や皮下組織の減少などの形態学的変化、皮脂分泌や汗腺機能の低下などの生理的変化、セラミドやアミノ酸量の低下などの生化学的変化が見られる。紫外線を浴びた皮膚がより老化する光老化も知られているが、その加齢変化は、紫外線を浴びていない部位での老化とは細かな点では相違点も見られる。現在、遺伝子プロファイリングや早老症の方の皮膚の加齢変化なども含めた新たな研究から、DNA修復機構や成長ホルモンの関与などが指摘され、新たな研究の展開が進められつつある。一方、実験動物での皮膚の加齢変化は、研究が少ない。特に平均寿命を超えるような老齢動物での研究は限られている。また、結果は必ずしも人間における加齢変化と対応しておらず、きちんとした基礎的なデータを得たうえで、研究を進めていくことが求められる。

Key words : skin aging, sebum, seramide, growth hormone


2008年9月
32巻3号



pdf 全体
3574KB
総説:
晩年のBenzer研究室の動向からみるショウジョウバエの分子老年遺伝学  森 望 (pdf 404KB)

総説:
ショウジョウバエをモデルとした老化・加齢性神経疾患の研究  ―ケミカルジェネティックスによるアプローチ  津田玲生 (pdf 738KB)

総説:
カロリー制限による寿命延長・抗老化機構 ―神経内分泌仮説に基づく代謝調節の重要性― 千葉卓哉、山座治義、下川 功 (pdf 653KB)
トピックス:
TCA回路を中心とした代謝調節と寿命制御  木下善仁、津田学、相垣敏郎 (pdf 230KB)

トピックス:
アミロイドβ(Aβ42)の毒性コンホメーションの提唱  村上一馬、清水孝彦、白澤卓二、入江一浩 (pdf 673KB)

随筆:
老化研究事始め―――老化と寿命の起源、進化は?  三井洋司 (pdf 210KB)

研究室紹介:
東京理科大学薬学部生命創薬科学科分子病理・薬物代謝研究室  樋上賀一 (pdf 250KB)

附:
基礎老化学会サーキュラー 第79号

晩年のBenzer研究室の動向からみるショウジョウバエの分子老年遺伝学

森  望
長崎大学・医学部・神経形態学(旧 第一解剖)

老化研究においてモデル生物の果たす役割は大きい。それは寿命制御の分子機構を探る研究において特に顕著である。個体寿命の比較的短い無脊椎動物である線虫やショウジョウバエの遺伝子変異体の解析から様々な寿命遺伝子(あるいは寿命関連遺伝子)が明らかにされてきている。本稿では、長年、ショウジョウバエの発生分化や行動遺伝学の研究を世界的に牽引してきたカリフォルニア工科大学のSeymour Benzerの晩年の老化研究を紹介する。ショウジョウバエの成虫脳に特異的な遺伝子を網羅的に探索し、その中から神経変性や寿命制御に関連した遺伝子を次々と明らかにした、その軌跡から何を知ることができたのか?緻密な研究戦略から得たものは何だったのか?行動遺伝学の重鎮であった彼の晩年の研究の基礎老化研究へ果たした役割を論じる。

キーワード:老化、寿命、分子遺伝学、ショウジョウバエ、methuselah

ショウジョウバエをモデルとした老化・加齢性神経疾患の研究-ケミカルジェネティックスによるアプローチ

津田玲生
国立長寿医療センター研究所・老化機構研究部・生体機能研究室

わが国では、2015年には65歳以上の高齢者が総人口の1/4を越え、2050年には1/3に達すると予想されている。これから超高齢化社会を迎える我が国では、高齢者に多く見られる認知症や老人性難聴といった加齢性神経疾患に対する予防・治療法の確立が求められているが、加齢性疾患の発症には長い時間がかかることから、モデルシステムを使った新たな研究手法の導入が必要であると考えられている。これらのニーズに答えるため、寿命が短く遺伝学的な解析が容易なショウジョウバエが用いられている。最近、遺伝学を用いた詳細な解析に加え、新規研究アプローチとして、化学物質を出発点としたケミカルバイオロジーと遺伝学的解析を組み合わせた、いわゆるケミカルジェネティックスによる研究も展開されはじめている。本稿では老化過程に関与する酸化ストレス応答を中心として寿命制御や神経疾患の発症メカニズムに関して、ショウジョウバエを使った研究を紹介したい。

Key wards: oxidative stress, anti-ageing, lifespan, chemical biology, fruit fly

カロリー制限による寿命延長・抗老化機構 -神経内分泌仮説に基づく代謝調節の重要性-

千葉卓哉、山座治義、下川 功
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科・探索病理学

実験動物に対するカロリー制限(calorie restriction, CR)は様々な老化病態の発症を遅延させ、寿命を延長させる最も確実な介入方法である。CRの抗老化効果は酵母などの下等生物から、齧歯類などの高等生物に至るまでよく再現され、現在進行中のアカゲザルなどの霊長類に対する研究からも、その効果が実証されつつある。CRの抗老化作用には、神経内分泌系因子の発現変化が重要であることが示唆されている。なかでもレプチンにより負の制御を受けるneuropeptide Y(NPY)はCRによって発現が上昇し、下流の神経細胞群の活性調節に中心的な役割を担っていることが示唆されている。すなわちNPYの発現上昇が限られたエネルギーの利用を効率化させ、全身の代謝調節を変化させることで抗老化作用をもたらすという仮説である。レプチンシグナルの欠損はNPY発現を亢進させるが、そのような動物に対するCRはNPY発現をさらに増強させる。このことは、肥満を促進するような遺伝子変異はCRに対してより適応力が高いことを示唆しているのかもしれない。


2008年5月
32巻2号



pdf 全体
5607KB
第31回日本基礎老化学会開会のご挨拶 (pdf 1272KB)

 会場案内

 参加者・発表者へのご案内

 大会案内及びプログラム

発表抄録 (pdf 3604KB)
 特別講演
 シンポジウム
 パネルディスカッション
 ランチョンセミナー
 口頭発表
 ポスター発表

基礎老化学会サーキュラー 第78号


2008年2月
32巻1号



pdf 全体
2536KB


総説
アセチルコリン-ドーパミンバランス仮説の今日的展開  青崎敏彦、三浦正巳、増田正雄 (pdf 606KB)

総説
関節リウマチ骨破壊と破骨細胞の機能調節  宮崎 剛 (pdf 604KB)

総説
疾患プロテオミクス-----質量分析計を用いた認知症の病態解析  渡邉 淳 (pdf 478KB)

随筆
老化研究事始め------アンチエイジングの行方  三井洋司 (pdf 131KB)

お知らせ
第31回日本基礎老化学会大会開催のご案内  樋口京一 (pdf 56KB)


基礎老化学会サーキュラー 第77号

アセチルコリン―ドーパミンバランス仮説の今日的展開

青崎敏彦、三浦正巳、増田正雄
東京都老人総合研究所・老化ゲノム機能研究チーム

要約
線条体におけるアセチルコリンとドーパミンの活動のバランスの破綻はさまざまな神経精神症状を惹き起こす。生理的には行動発現に際して入ってくる視床及び皮質線条体投射からの入力刺 激は線条体コリナージックニューロンにスパイク発射のpause responseを惹き起こし、その投射領域にアセチルコリンの供給の停止とドーパミン放出の飛躍的な増加を来たす。これによって起 こる線条体投射ニューロンのシナプスの可塑的変化は行動に関連した皮質・視床入力のS/N比の増大を招来することになる。バランスの破綻はどちらの方向においてもシナプスの可塑性を阻害す る。パーキンソン病では更にドーパミン枯渇がムスカリン受容体を介したアセチルコリン放出の自己抑制を阻害するためアセチルコリンの過剰な放出を惹き起こし、その結果ムスカリン受容体 刺激に感受性の高い線条体間接路の投射ニューロンに樹状突起上のスパインの脱落を惹き起こす。

キーワード:アセチルコリン、ドーパミン、パーキンソン病、大脳基底核

関節リウマチ骨破壊と破骨細胞の機能調節

宮崎 剛
東京都老人医療センター・整形外科

要約
関節リウマチ(Rheumatoid arthritis: RA)は、自己免疫性の慢性炎症性疾患であり、増殖した滑膜が活発に骨軟骨へと侵入し、多発性の関節破壊をもたらす。RAによる骨関節破壊において、骨 吸収を直接担う唯一の細胞と考えられている破骨細胞の重要性が明らかにされ、破骨細胞機能阻害効果を持つ薬剤のRA治療への応用が探索されている。逆に、破骨細胞内シグナル伝達経路の解 明が炎症性骨関節破壊の病態のさらなる解明に多大な貢献をしている。木稿では、これまでに明らかにされているRA関節破壊に至るメカニズムおよび破骨細胞内シグナル伝達経路、さらに現存 試みられている破骨細胞機能阻害薬を用いたRA治療の臨床応用の可能性について概説する。

キーワード: 滑膜細胞、骨関節破壊、破骨細胞、T細胞、RANKL

疾患プロテオミクス -質量分析計を用いた認知症の病態解析-

渡邉 淳
国立長寿医療センター研究所・血管性認知症研究部

要約
疾患の研究を行う上でヒト試料のタンパク質の解析は必要不可欠であり、各疾患の解析で得られる情報は病態の解明に重要な知見をもたらす。しかしながら、ヒト試料は貴重かつ量も限られ るため、微量でタンパク質を解析、同定できるシステムが必要であり、現存これらを行う上で最も有効な方法の一つが質量分析を中心としたプロテオミクス研究である。木総説では、タンパク質 の解析においてなくてはならない質量分析計について、その種類、分析までの処埋、およびタンパク質の同定方法について解説するとともに、認知症の研究に質量分析がどのように用いられているかを概説する。

キーワード:proteomics, mass spectrometry, dementia, Alzheimer's disease